「繁花」ドラマ解説 第23話 (ネタバレ有り!)

繁花 ドラマ
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このシリーズでは2024年に中国で大ヒットしたドラマ「繁花」のあらすじを紹介して参ります。今回は第23話の解説です!

第23話では株式上場を巡り阿宝と强总の戦いが激化する!

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第23話あらすじ解説

時代はどんどん前に進んでおり、阿宝は傍観者ではなく改革の最戦前にいたいと思っている。服饰公司の蔡总も起死回生(咸鱼翻身)を狙い阿宝とマーケットの最前線に出たいと思っている、そのための条件は株式上場の割当を得る事であった。

强总は阿宝を徹底的に調査した結果、英雄主義的なところが阿宝の足元をすくうと見るが、玲子は阿宝の強運はあなどれない、と言う。

汪小姐の会社では魏总が玲子からの贈り物を開封し、最新のケータイ電話(大哥大)に加え、夜东京にあった招き猫を見つける。商売繁盛を祈願する大切なマスコットの贈り物に汪小姐と魏总は感動する。

葛老师は夜东京から招き猫が無くなっているのに気付き慌てるが、玲子は運ではなく自分自身を頼れば良いのだ、と返す。玲子の言う通り店には客がひっきりなしに来て大繁盛だ。そのうち客だけでなくメディアも玲子をインタビューしに来る。玲子は世界各国の都市に夜东京を開きたいという夢を語る。

强总も夜东京に食事をしに来る。予約していないため初めはちゃんと並んでいた强总だが、結局列を抜かしてカウンターに陣取り、忙しそうな玲子の様子を見守る。店が閉店を迎えても玲子は忙しそうだが、强总は玲子に5分で良いから座って話をしよう、と説得する。强总は二人の過去の関係に感謝の気持ちを述べる、玲子は複雑な気持ちでそれを聞くのであった。
※この强总、ドラマ後半の主要キャラの一人なのだが、オールバックのキザな雰囲気が私は少々苦手。强总が出てくると株式市場絡みのストーリー展開になるのだが、内容がイマイチ分かりにくいし

强总が玲子に言い寄っているのを見て、葛老师と陶陶は、强总が昔玲子が日本で知り合った例の留学生だと気付く。葛老师は强总が玲子に近付いているのには何か裏があるのでは、と邪推するが、陶陶は夜东京は昔とは変わってしまったんだ、と返す。そして気晴らしに葛老师をボーリングに誘うが、葛老师はボーリング(保龄球)の発音が亡くなった妻(保玲)と同じだから嫌だ、と言い断る。

上海株式市場は拡大を続けており、ローカルまた海外の会社の上場が続く。强总が勤める投資会社南国投も華東地区を統括するため上海を本部にし、强总をその総経理に任命する。强总の任務は沪湾百货のような受託販売業者(要するにディーラー、販売店)を見つけ出す事だ。上海ローカルの販売業者には万国,申银,海通といった会社があるが、强总は一番の大手と取引したいと考え、服饰公司のような小規模な会社を見下す。ところが、阿宝が服饰公司の株式上場コンサルタントを務めていると知ると動揺するのであった。

阿宝は李李を火鍋屋に誘いビジネスの相談に乗ってもらう。李李は服饰公司のような小さな会社は選ばないよう忠告するが、阿宝は自分はアパレルビジネスをやっているんだ、だからアパレルを専門に取り扱う服饰公司と組みたい、そして10年、20年といった長期スパンで会社が発展しそこに自分の名前があればと考えるとやりがいがある、と答える。阿宝はロマンチストなのだ。そして阿宝は李李に服饰公司の上場を手伝ってくれる証券会社を紹介するよう頼む。李李は承諾するが、自分はもうすぐいなくなる身であり至真园を継いで欲しい、と交換条件を出す。果たして李李の真意とは…?

日が変わり、阿宝は李李の紹介で至真园で强总と面会する。强总は宝瀛大战(第21話参照)では强总が緻密に仕込んだ計画に、阿宝たちが相乗りし大儲けした事をちくりとやる。阿宝は强总に、服饰公司に勝算があると思うか尋ねると、强总は元々あったが阿宝が参画したことで無くなった、と答える。阿宝は、强总は合作(コラボレーション)をする態度ではないな、と言うと强总は阿宝やその仲間のデートレーダーたちには自分と取引する資格はない、と答える。そして强总は、今まではラッキーだったかも知れないが今後はそうは行かない、南京东路にお前の居場所はない、と阿宝に対して敵意を丸出しにするのであった。これに対し阿宝は、强总はA先生の覇気は引き継いだようだが、A先生の風格は無いようだ、と返す。二人の商談はここで決裂する。

阿宝が去ったあと强总は李李に、お前はどちらの味方になるか立場を選べと言うが李李はA先生を選ぶ、と答える。A先生は死すとも李李はA先生を選ぶのだ、强总は不満気にその場を後にする。

强总は玲子と会い、阿宝を倒してみせると言うが、玲子は阿宝の強運はあなどれない、と言う。强总は小口投資家(散户)の時代は終わった、そして運勢ではなく実力しか信じない、と言う。

阿宝は李李と再び火鍋屋で株式上場の引受会社の相談を進める。李李は阿宝に西国投を勧めるが、同時に服饰公司で良いのかしっかり考えるようにアドバイスする。資金力、そして当面のビジネス状況からしても服饰公司は强总がバックアップする卢湾百货に見劣りする、と。阿宝は上海でナンバーワンのファッションブランドを作りたい、単なる服の生産工場をやりたい訳ではない、そしてこれから3~5年後には利益を倍に出来ると信じている、と李李に話す。まだ半信半疑の李李に阿宝は上海経済の今後の展望を説明し、企業の社会的価値がより重要になってくる、そこで勝負出来る、と語る。そこまで聞いて、李李は阿宝に西国投の王总を引き合わせる。

西国投の王总は中国西部(陕西省)出身の豪快な人物で、阿宝と意気投合する。王总は阿宝のために体改办(国务院体制改革办公室)の上場審査を通せるよう資料を急いで準備することを快諾する。李李もこの独木桥(丸太橋:険しい道のたとえ)をうまく渡れるよう、阿宝の成功を祈願する。

当時上海で企業が上場するには国务院体制改革办公室の批准を得ることが必要だったが、その審査は大変厳格なものであった。上場には金額の割り当ての上限があり、上場を狙う企業間の競争は激しいものだったのだ。逆に上場が認められればその企業の将来性が認められたという事だ。阿宝、强总、それぞれ企業の上場を狙ってしのぎを削る。上場審査の当日、服饰公司のプレゼンを残したところで强总は優位に立っているが、そこで阿宝が西国投の副総経理の立場でプレゼンを行うことが分かる。阿宝は爷叔のアドバイスを盛り込んだプレゼンを行い、服饰公司は上場したら時代のトレンドをリードするだけでなく、紡績工場をレイオフされた優秀な女性の労働者の再雇用に寄与し、社会的責任をまっとうする、とぶち上げる。この結果、服饰公司は上場を当局に認可されるのであった。服饰公司の蔡总、西国投の王总たちは大喜びで阿宝の才覚を褒めたたえる。

阿宝は和平饭店に戻り爷叔に服饰公司の上場許可を報告し、次のステップを相談する。爷叔は阿宝に、南京路のビジネスはそのまま頑張れば良いが、万が一それが失敗した時のためのバックアッププランとしてウォルマートの案件を獲るように言う。爷叔は自分をホテルマンに見立て、いくら上質なサービスを提供しても避難通路を提供できなければ全てが無に帰す、と例えるのであった。阿宝は爷叔の未雨绸缪(wèi yǔ chóumóu:転ばぬ先の杖)の論理は分かるが、そもそも自分にとってウォルマートの案件は避難通路なんかではなく、必ずやり遂げなければならない案件だと内心心得ているのだ。

第24話へ続く!

本記事はhttps://tvmao.com/drama/YG0jXGVl を参考にしています

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