「繁花」ドラマ解説 第2話 (ネタバレ有り!)、上海語字幕考察

繁花 ドラマ
スポンサーリンク

このシリーズでは2024に中国で大ヒットしたドラマ「繁花」のあらすじを紹介して参ります。今回は第2話の解説ですが、その前にドラマの上海語字幕とセリフについて考察したいと思います。

スポンサーリンク

繁花の上海語字幕・セリフ考察

このドラマは腾讯视频のアプリで、普通話・上海語の音声をシームレスに切り替える事が可能。メニューから言語を選ぶだけ。

subtitle setting

字幕もそれに応じて切り替わる。

普通話版:钱(qian:お金)

putonghua

上海語版:钞票(ツォーピョ:お金)

shanghaihua

この上海語版の字幕だが、上海語を必ずしもそのまま漢字に書き起こしている訳では無く、非上海語話者が見てもある程度理解ができるようチューニングされているようだ。

例えばこのシーン

yangjingban

卢美琳が杭州から来た范总の事を「洋泾浜(ヤンジンバン)」と呼んでいるが、字幕は上海語版も「外地人(ワイディレン)」である。この字幕の入れ方、制作側もかなりバランスに気を使っているのでは、どこまでを上海語でどこからを普通話で表記するのか、絶妙な線引きがされているように思える。

こちらのシーンでは普通話版でも上海語版でも、汪小姐が上海語でバカを意味する「十三点」と言っており、普通話版でも上海方言を意識したセリフ回しになっているようだ。この作品、映像美を楽しむだけでなく、普通話と上海語の違いに注目しても楽しめそうだ。

shisandian

さていよいよ第2話のあらすじ解説です!

第2話 登場人物

役名 役者 補足
阿宝(宝总) 胡歌 経済発展の波に乗り成り上がったビジネスマン
爷叔 游本昌 阿宝のビジネスの師匠
玲子 马伊琍 レストラン夜东京の女主人。阿宝と共同経営している
蔡司令 张建亚 阿宝の株仲間
邮票李 陈冠甯 阿宝の株仲間
巫医生 邱必昌 仕手集団・麒麟会の棟梁
金凤凰 レストラン金凤凰の女主人
发根 曹毅 阿宝の株仲間
阿四 向川 发根の息子
范总 董勇 杭州の紡績商
汪小姐 唐嫣 外贸总公司のスタッフ。阿宝のビジネスパートナー
李李 辛芷蕾 レストラン至真园の女主人
卢美琳 范湉湉 レストラン金美林の女主人

あらすじ

第二話は宝を轢いた犯人を見つけたという玲子の元を阿宝が訪れるところから始まる。阿宝が事故に遭ってから、3-40人の人達が阿宝の消息を玲子に尋ねてきていた。そのうちの陈梁は以前、闘蟋(とうしつ:コオロギを戦わせるギャンブル)用のコオロギを買うために玲子から七万元借りていた。当時陈梁は見事勝負に勝ってすぐに返済したため、今頃になってまた連絡して来ることが怪しく、別人が陳の名を騙っているのでは、と玲子は勘繰る。玲子が当時の陈梁のコオロギの名前をわざと間違えカマをかけると見事に引っかかるのである。

場面は1990年12月に戻る。当時深圳証券交易所と上海証券交易所が開業。上海証券交易所が発行した株式取引証は一件30元という高価格で市場は冷めた反応だったが、株式の発行部数が200万株を超えればペイする事が広まり、人々は取引証に飛び付いた。阿宝も何とか取引証を手に入れ、その四カ月後証書の価格は160倍となり、阿宝も大手トレーダーの仲間入りをするのであった。

その後、大手仕手集団である麒麟会の棟梁・巫医生が阿宝と蔡司令に414号株が25元から40元まで値上がりすると入れ知恵する。巫医生は他言無用と釘を刺す一方で、阿宝は414号株にそこまでの価値は無いと踏む。ところが阿宝と麒麟社が414号株を仕込んでいるという噂が広がると、その株の人気は一気に上昇。この噂はレストラン・金凤凰の女主人 金凤凰が広めたのであった。

蔡司令,邮票李たち株仲間は阿宝の忠告を聞き414号株には手を出さず静観したが、果たして株価は36元をピークに大暴落。金凤凰の話を信じて全財産を失った发根はタクシーの中で自害してしまう。阿宝は金凤凰とデキているという噂も広まっており、潔白な阿宝はこの一連の出来事の首謀者とされ、发根の家族を初め世間から恨まれることに。

一方、金凤凰と本当にデキていたのは阿宝の株仲間の蔡司令で、414号株の情報を金凤凰に漏らしたのも蔡司令だった。414号株で財産を失った金凤凰に蔡司令は手切れ金を渡し、金凤凰は物語の舞台から退場する。これが一連の414号株騒動の真相であった。

時は1993年の大年初四(旧正月の四日目)に戻り、邮票李と爷叔が阿宝を轢いた犯人について議論している場面に移る。犯人は414号事件で自殺した发根の息子・阿四だったのだ。阿宝が轢かれた際に持っていた大金は、実は阿宝が发根の家族に見舞金として渡すために持っていたものであり、何とも皮肉な運命である。

さてその頃、レストラン至真园の李李は毎日阿宝に招待状を送って来ており、裏があるのではと踏んだ爷叔は邮票李に李李の動向を注視するよう指示する。そのころレストラン夜东京では、杭州の紡績商・范总が汪小姐から阿宝が翌日红鹭酒家に来ることを聞き出し、ビジネスのチャンスに喜ぶ。また范总はその後、至真园の対面にあるレストラン・金美林饭店でそこの女主人・卢美琳と新年を祝う。この卢美琳がまた強烈なオバチャンで、視聴者の印象にも残る事だろう。

范总が阿宝と面会する事をかぎつけた李李は范总にレストランへの招待状を送ると范总は大喜びで承諾する。至真园で宴会を開ける事はステータスなのである。李李は至真园の前で新年の花火を上げると、負けじと卢美琳や他の女主人たちも花火を上げ、ここに華々しくも生々しい黄河路での覇権をめぐる戦いが幕を開けるのであった。

~第2話話終り~

本記事はhttps://tvmao.com/drama/YG0jXGVl を参考にしています

コメント