「繁花」ドラマ解説 第25話 (ネタバレ有り!)

繁花 ドラマ
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このシリーズでは2024年に中国で大ヒットしたドラマ「繁花」のあらすじを紹介して参ります。今回は第25話の解説です!

第25話では李李とA先生の関係がいよいよ明らかに!そして黄河路に大事件が起きる

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第25話あらすじ解説

李李は深圳株式市場が拡大したタイミングで上海へ来て一夜のうちにビジネスマンが集う至真园を築き上げた。その昔、强总と一緒に蓝田事件(金融関係の事件、民事訴訟で結審済み)を起こした陈珍と同一人物だとか、青岛出身といった噂があるが本人の素性は謎に包まれている。

蔡司令は阿宝に、今後も市場は続落するかも知れず、こんな状況で服饰公司をIPOするための資金なんか貸し手がいない、株式上場の引き受けは諦めては、と助言する。阿宝は状況が厳しいのは强总も同じだと答え、まだ諦めない。

强总率いる南国投は中国証券証券監督管理委員会によって株価操作をしている疑いを受ける。また强总自身も南国投の本部に目を付けられる。强总は下手に言い訳せず堂々としようと考える。そんな强总だが、李李から至真园を譲り受ける提案を受ける。李李から至真园の価値は今後上がっていくと勧められるが、强总はレストラン経営に興味は無いし、至真园にそこまでの価値は無い、と突っぱねる。李李は買い手は强总だけではない、と返す。

その先日、服饰公司の上場資金の貸し手を紹介する打診を李李から受けた阿宝だが、ついに李李に連絡を取る。阿宝は李李に三千万元を要求するが、それは借金ではなく株式投資の元手として用意してもらい、それを阿保が代理で運用する、という提案だ。万が一運用に失敗しても阿宝が保有する株式を譲渡する、と。李李はこれを受け、阿宝に資金の貸し手を紹介する事にする。

爷叔は阿宝のリスキーなやり方をとがめるが、阿宝は上海の株式市場はずっと拡大してきており、今の低迷期は一時的なものであり必ず儲けられる、と返す。

場面は変わり、汪小姐は自分が採算度外視の1着17元で獲ったウォルマート案件のジーンズを作ってくれる工場を探せずにいた。季節はクリスマス、間も無く新年を迎えようとしていたが、元旦までに生産を開始できなければ汪小姐の会社は違約金を請求される上に訴訟を起こされる事になってしまう。見かねた魏总は弁護士を雇いウォルマート案件のリスク分析を依頼(違約した際のペナルティの確認)、そして親にはしばらく遠くへ行くと連絡を入れるのであった。

その頃、金梅林で働く小江西は行き詰まって先輩である至真园の敏敏に泣きついていた。金梅林の金老板は起死回生を狙い、台湾の高利貸しから大金を借り入れそれで小江西に株式投資したのだが失敗に終わる。金老板は借金に金梅林を抵当に入れており、このままだと金梅林を引き渡すことになってしまうのだ。小江西は敏敏に何らかのインサイダー情報を要求するが、逆に敏敏になだめられ当時のやりくりのため五万元を渡される。一方で卢美琳はまさか自分の夫が株で大損をしているなど夢にも思わず、株に手を出すやつをバカだと公然とこけおろしているのだ…。

場面は変わり、汪小姐の元に范总がやってくる。低迷する景気の影響で、范总の三羊シャツの売れ行きも良くなく、范总は損失を深圳の土地を売って補填し退職しようと考えていた。退職前の挨拶のため汪小姐を訪れた范总だったが、ウォルマート案件の工場のアテが全く付いていない様子から、汪小姐にいっそのこと深圳の工場を当たるべきだと提案する。はじめは渋った汪小姐だったが、范总が真心からアドバイスをくれている事を感じ取り、深圳へ行くことにする。汪小姐の范总の友情、本当に美しいのである。

阿宝は李李に紹介された資本家・林太(林夫人)と火鍋屋で面会する。阿宝は単刀直入に2つのオプションを提案する。1つ目は阿宝が林太の資産を変わりに運用する案で毎年20%の固定利益配分、2つ目は利益に応じた分配方法で儲けの10%を阿宝が取り、損失が出た場合は何も受け取らないというもの。林太は損失は受け入れられないと返すと、阿宝は固定マージン8%、利益に対しては14%と答え、最終的に8%/13%で合意に至る。そして林太は李李の署名が入った至真园の担保の契約書を取り出す。阿宝に万が一があった場合、至真园は林太のものとなるのだ。阿宝はこの時初めて李李が自分のためにそこまでしてくれていたと知る。阿宝は李李にすぐ電話をかけるが、電話に出た潘经理から衝撃的な話を聞く…林太の借金から逃れるため、金梅林の金老板が飛び降り自殺したというのだ。そしてこれを受け李李は行方をくらましたと…

その1時間前、金梅林に林太が金老板の借金を取り立てに来る。小江西は金老板に店にある現金を持って二人で小さな街でやり直そうと提案するが、金老板はそれを拒否して代わりに金の指輪を小江西に渡す。そして捜索から逃れるため、金老板はレストランの外壁に身を隠す。金老板を見つけられない林太は代わりに卢美琳に借用書を突き付ける。卢美琳は夫の愚行の事実を悟り、十日以内に何とかすると応える。一週間でなんとかしろ、と言い残し林太は金梅林を去る。金老板は林太が去るのを見て建物に戻ろうとするが、掴んだ窓枠が外れてしまい、金老板はあっけなく転落死してしまう。この様子を李李は至真园から目撃してしまい酷くショックを受ける。小江西は血溜まりの中から金老板の指輪を拾い上げる、卢美琳は夫の借金、そして転落死に動揺し立ち上がれない。しかしその後全ての憤りを小江西にぶつけ、小江西を何度も壁に打ち付けるのであった。敏敏も株がこんな悲劇を引き起こすとは思わず泣き崩れる。

この事件の後李李は至真园からいなくなり連絡が取れなくなる。なぜなのか−蔡司令が調査した結果どうやら李李の来歴と関係があるようだ。李李の素性ははA先生の18人の精鋭の一人、陈珍と思われる。A先生はプライベートファンドを運用し時の人となったが、レバレッジをかけ過ぎて深圳市場の低迷時にファンドは破綻してしまう。この時のメンバーは離散するが、A先生は陈珍との別れ際、彼女に李李という新しい身分証を与える。波止場で別れを惜しみ熱く抱擁する二人…どことなく阿宝を連想させるA先生の後ろ姿…。去り際李李はクルマのバックミラー越しにA先生が入水自殺するのを目の当たりにする。愛した男性の最期に悲壮にくれる李李…これが李李の過去であった。金老板の転落事故はA先生の最後を李李に連想させ、李李はそのショックから引きこもったのだろう(と私は解釈しました)。

李李

阿宝は李李を数日待ち続け、ある日ようやく李李が自宅に戻って来る。阿宝がなぜ至真园を担保に出したのか聞くと、李李は自分はもうすぐ上海を去らなければならない、そして至真园を買い取ってくれる人を探している、と答える。もし阿宝が成功すれば自分はそのまま現金を得て去り至真园は阿宝に引き継ぐ、もし阿宝が損失を出したらその時は担保契約を破棄し、後は阿宝に責任を取らせるつもりだ、と答える。李李はもし阿宝がまだ林太と契約を結んでいないのであれば、よくよく検討するよう勧めるが、阿宝は李李のオファーを受け、A先生とは異なる自分のやり方で勝ってみせる、と啖呵を切る。

爷叔は外贸公司の金科长を訪ね、汪小姐はまだ工場を準備できていない事、このままだと汪小姐は違約金を支払う事になるばかりか外贸公司にとっても面倒だからウォルマートのオーダーを阿宝に譲るよう提言する。金科长は自分がビジネスにおいて最も重視しているのは誠実さだといい、申し出を毅然と断るのであった。爷叔の帰り際、梅萍がまたちょこまかと爷叔に駆け寄り、汪小姐が深圳に工場を探しに行ったのは范总の手引きであったことを耳打ちする。爷叔は范总ではウォルマートの案件を受けてくれる工場は見つかりっこないと答える。

時は1993年末、汪小姐のウォルマート案件、阿宝の服饰公司の株式上場、李李の逃亡計画、いずれも成否を分ける重要な局面に来ていた。

第26話へ続く!

本記事はhttps://tvmao.com/drama/YG0jXGVl を参考にしています

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