「繁花」ドラマ解説 第17話 (ネタバレ有り!)

繁花 ドラマ
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このシリーズでは2024年に中国で大ヒットしたドラマ「繁花」のあらすじを紹介して参ります。今回は第17話の解説です!

第17話では玲子や汪小姐の自立に向けた第一歩が描かれる…!

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第17話あらすじ解説

登場人物

役名 役者 補足
阿宝(宝总) 胡歌 経済発展の波に乗り成り上がったビジネスマン
爷叔 游本昌 阿宝のビジネスの師匠
玲子 马伊琍 レストラン夜东京の女主人。阿宝と共同経営している。銭ゲバ
汪小姐 唐嫣 外贸总公司のスタッフ。阿宝のビジネスパートナー
陶陶 陈龙 阿宝の親友。魚の卸屋
葛老师 陈国庆 玲子,陶陶たちの近隣住民、家主。本職は弁護士(?)
菱红 Papi酱 玲子,陶陶たちの近隣住民。アクセサリショップを営む
卢美琳 范湉湉 レストラン金美林の女主人。ジャイアンみたいな強烈キャラ
敏敏 李玲 至真园の従業員。小江西の姉貴分
范师傅 范志毅 外贸公司の工場長
蔡司令 张建亚 阿宝の株仲間

あらすじ

夜东京でみんなは玲子の帰りを待つ。昔みんなが夜东京に集まって誕生日会をしたことを回想しながら…当時は玲子も「毎日友達が夜东京にご飯を食べに来て、友達はずっと友達で、夜东京はずっと続いて(朋友不散,夜东京要长长久久)」と言ってたのに…。そして時計は無常にも12時を過ぎる。その頃玲子は帰宅していたのだが、夜东京には顔は出さなかったのだ。誕生日は誕生日だと言い、阿宝は皆と誕生日ケーキを食べる。

葛老师はいよいよ夜东京の新たな入居者を募り始める。そのうち内見者が来るが、玲子が店に人知れず帰ってきて葛老师は腰を抜かす。こういった時の葛老师の反応、本当に笑える。玲子は葛老师が次の入居者を探していることについては異論は無く、内見者に何かあったらまた連絡するように伝える。

玲子は葛老师に、別に夜东京は引っ越せば良いんだからとサバサバ言うと葛老师はここにあるから夜东京なんだ、と玲子を引き留めようとする。すると玲子は菱红と陶陶を翌日のランチに招待するように言う。翌日葛老师たち三人は玲子に恐る恐る会いに行き、玲子が日本で気晴らしに散財していたことを知る。そして玲子はゼロから再出発するんだ、夜东京もリニューアルするんだ、と言うのであった。

その日葛老师のアパートでは、京劇が好きな独身中年女性・史老师のところに男性が食事をしに来る予定だったが、ドタキャンされてしまう。更に絵描きの陈老师が玲子の絵を描いていたのを見て葛老师は、自分のこのアパートが「片思いマンション」と揶揄するのであった。
※このシーンはストーリー上大して重要ではない、単なる雰囲気作りのシーンだと思われる

阿宝は夜遅く、仕事を終え夜东京に玲子に会いにやってくる。玲子は夜东京の内装をやり替え、新装オープンしたいと言う。阿宝はそれだったら自分が内装費用をサポートすると言うが、玲子は阿宝には夜东京の経営から手を引いてほしい、今後店は自分で経営すると言う。阿宝は今後もサポートしたいと言うが、玲子はその申し出を冷たく断り、以前東京で阿宝にあげた運気(神社のおみくじ)を返すよう要求するのであった。玲子は阿宝の庇護から外れ、ビジネスパーソンとして独り立ちしたいと考えているのだ。阿宝は全て了承し、その上でもし今後困った事があればいつでも連絡するように言う。玲子は、次に阿宝が夜东京に来る時はお客として迎える、来る来ないは自由だと言うのであった。

さて1993年の上半期、株式市場は高値でスタートしその後低調になる。全国的に過熱気味の経済活動をコントロールするため当局はマクロ経済の規制を強化、株式市場は開始以来2回目の弱気な局面を迎える。7月になると深圳、上海、二つの市場はそれぞれ株価が最低水準に落ち込むが、株式に投資する人口は毎週何万人規模で増え、9月3日に上海取引所は歴史的な一歩を踏み出す。取引所のルールを改正、正式に法人が証券口座を持てるようになり、株式市場はより開放され海外からの投資も入ってくるようになる。上海株式市場は地方取引所から全国的な取引市場へと変貌を遂げつつあり、阿宝は服饰公司を上場する絶好の機会と考える。

阿宝は証券取引所に来て、蔡司令に服饰公司の上場を請け負ってくれる証券会社を探すよう相談する。蔡司令は、服饰公司は阿宝の麒麟会との関係を利用しようとしているに過ぎないのでは、と言う。上場するには結局資金が要る、その資金はどうやって調達するのか蔡司令が訊くと、阿宝は小宁波が資金の出資元となり得る案件を見つけたからそれを調査するよう蔡司令に依頼する。
※このあたりの会話、正直内容を理解するのが難しいです…

その頃汪小姐は外贸公司の倉庫での業務を精一杯にこなしていた。リーダーシップを発揮し、現場の従業員とも良い関係に。そんなある日、現場長の范师傅は汪小姐に、義理の母親の誕生日祝いに金美林の個室を予約してもらうよう頼む。汪小姐は二つ返事で金美林へ電話する。卢美琳は、汪小姐が来るのであれば阿宝も自分の店に来てくれるかも知れないという打算から、個室を予約すると約束する。卢美琳が関わるとなると、トラブルの気配しかしないのだが…

蔡司令はすぐに小宁波が見つけたアパレル工場の詳細をつかむ。その工場には3千万着の服の在庫があり、阿宝に販売を手伝ってほしいようだ。阿宝はそんなリスクを背負うくらいであれば高利で1千万元を借り入れた方がマシだと考える。

汪小姐は范师傅を連れて金美林に到着するが、(阿宝がいないため)卢美琳の嫌がらせでなかなか部屋に入れてもらえない。范师傅の妻と義母は、空いている個室を見つけそこに入ろうとするうち金老板と押し問答となり、范师傅はつい金老板を殴り飛ばし流血沙汰となってしまう…。

卢美琳は警察に通報、汪小姐はなんとか仲裁を試みるが卢美琳の気は収まらない。そこへ騒ぎを聞きつけた阿宝が到着、自分のメンツを立てて見逃してやってくれと言うが、卢美琳は黄河路のルールに従えと言う。卢美琳は汪小姐をビンタしてチャラにすると言う、それに対し阿宝は自分が身代わりになると言う。言わば黄河路の名士である阿宝にビンタを食らわすはずが無いと皆思うが、卢美琳はなんと阿宝にビンタを食らわすのであった。…あたりは騒然とする。阿宝は自分のプライドをそこまで犠牲にしながら汪小姐を救おうと思ったのだ。一方の卢美琳は卢美琳でうっすら涙を浮かべており、ほんとに不器用な女性なんだな、と思わせる。汪小姐は黄河路で個室一つ満足に予約できず、いつも阿宝に助けてもらっている自分の不甲斐なさに落ち込みその場を後にする。去り際、汪小姐は阿宝に抱きつく、一言「对不起」とだけ言って。

阿宝に抱き着く汪小姐

日は変わり、倉庫で范师傅は汪小姐に、もう疑いは晴れたのだから27号に戻れと言うが、汪小姐は戻りたくない、と返す。范师傅は皆それぞれ码头※がある、俺の場合は虹口だ、お前のは27号では無いのか、と説く(※码头=波止場:人生のよりどころと私は解釈しました)。汪小姐は、27号や阿宝は私の码头ではない、「我是我自己的码头(私自身が自分の码头だ)!」とタンカを切る。玲子に続き、汪小姐もまた自立を志すのであった。そして結局汪小姐が倉庫を去る日を迎え、范师傅はお前なら出来る、と汪小姐を見送る。汪小姐が初めて倉庫に来た時に范师傅からボロカスな扱いを受けていた事を思い出すと胸アツ!そしてBGMに流れるBeyondの「光辉岁月」が何とも言えず绝配(絶好の組み合わせ)だ。

我是我自己的码头

第18話へ続く!

本記事はhttps://tvmao.com/drama/YG0jXGVl を参考にしています

コメント

  1. ZHIMEI より:

    現在、上海に住んでおり繁花を普通語版で見ているのですが、結構難しくて6割くらいしか理解出来無かったので、このドラマ解説とても参考になりました!
    引き続き楽しみにしてます。

    • Wally より:

      ZHIMEIさん、コメントありがとうございます!

      かなりマニアックなブログだとは自分でも思っているのですが、読んで頂いている人がいるんだと思うと励みになります(TT)

      私も中国のネットや辞書を見ながらドラマの理解を深めている状況です、あと残り10話の解説がんばります^^v