「繁花」ドラマ解説 第20話 (ネタバレ有り!)

繁花 ドラマ
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このシリーズでは2024年に中国で大ヒットしたドラマ「繁花」のあらすじを紹介して参ります。今回は第20話の解説です!

第20話では阿宝、李李そして强总たちのマネーゲームがいよいよ始まる…!

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第20話あらすじ解説

登場人物

役名 役者 補足
阿宝(宝总) 胡歌 経済発展の波に乗り成り上がったビジネスマン
爷叔 游本昌 阿宝のビジネスの師匠
玲子 马伊琍 レストラン夜东京の女主人。阿宝と共同経営している。銭ゲバ
汪小姐 唐嫣 外贸总公司のスタッフ。阿宝のビジネスパートナー
李李 辛芷蕾 レストラン至真园の女主人
强总 黄觉 深圳の投資家
A先生 深圳をベースに時の人となった投資家。消息不明
陶陶 陈龙 阿宝の親友。魚の卸屋
葛老师 陈国庆 玲子,陶陶たちの近隣住民、家主。本職は弁護士(?)
菱红 Papi酱 玲子,陶陶たちの近隣住民。アクセサリショップを営む
魏总  郑恺 毛皮商人
小阿姨 朱琳 苏州から陶陶たちの近所に越して来た中年女性
敏敏 李玲 至真园の従業員。小江西の姉貴分
蔡司令 张建亚 阿宝の株仲間
邮票李 陈冠甯 阿宝の株仲間
阿四 向川 发根の息子

あらすじ

汪小姐と魏总は虹口区にある宾朋商务楼に新しい会社の事務所を構える。雑然とした雑居ビルだが、資金が少ない二人は贅沢は言わず、新しいスタートに胸を躍らせる。

爷叔はウォルマート向けジーンズの案件を相談するため、外贸公司の金科长を尋ねる。二人にはかつて金科长が実の叔父である爷叔の不正を訴えたという確執があり、ずっと会っていなかったのだが、爷叔はビジネスのためと割り切って会いに行くのだ。爷叔は半日待った挙げ句やっと金科长と面会するが、金科长はウォルマートの件は競争入札に参加するようビジネスライクに話を切り上げる。爷叔は入札とせず直接契約できる事を期待していたのだが…。金科长の態度に、爷叔は「没大没小(年下の者が目上に対して礼儀が無いこと)」と吐き捨ててその場を後にする。

帰り際、爷叔は汪小姐と外贸公司で鉢合わせる。この時爷叔と汪小姐は、お互いウォルマートの案件をフォローしていることを悟るのだ。汪小姐と外贸公司の関係を考慮すると汪小姐は相当有利であり、爷叔は阿宝に正攻法で攻めるなと勧告する。爷叔と阿宝には、小宁波がジーンズを一着23.5元で作ってくれる工場を見繕っており、これ以上安く作れる工場は無く汪小姐たちに勝ち目はないと確信する。

その汪小姐たちだが、未だに工場のアテが無い。汪小姐は江浙沪(江蘇省、浙江省、上海)の主要な工場は全てあたったのだがいずれも断られたのだ。そこで魏总は父親のコネで故郷・海宁の毛皮工場の老板たちにジーンズを作ってもらうよう画策する。汪小姐はその商談に自分も同席すると言うが、魏总は「江湖上的事,交给我们男人,等我(ビジネスは男に任せておけ)」と言って会食に向かう。この「江湖」という言葉はビジネス界や世間といった意味合いで、このドラマで頻出するので覚えておこう。

江湖

魏总

魏总は红鹭酒家で老板たちと面会するが、老板たちは口を揃えて魏总に海宁へ帰って毛皮のビジネスをするように言う。みな魏总が海宁に帰るよう説得しに来たのである。魏总は、海宁は毛皮ビジネスというニッチを見つけて毛皮の産地となったが、自分はジーンズで第一人者になると決意を表明する。老板たちは流水线(生産ライン)も無いのに何ができる、と言うが魏总の覚悟は固いのであった。

数時間後、红鹭酒家に汪小姐が到着する。魏总は相当酔い潰れており、汪小姐が魏总を介抱していると阿宝がその場に居合わせる。汪小姐は阿宝に27号で爷叔と会ったことに触れ、自分もウォルマートの案件を手掛けていることを宣言する。阿宝が外贸公司にどれくらいのコミッションを払えるかも理解しているし、自分の方が有利だと汪小姐は言う。阿宝は、ジーンズを作るコストが問題だと言うと、汪小姐はスタートアップならではの度胸がある、と返す。ここに両者のウォルマート案件を巡る対決が幕を切るのであった。かつてあんなにお互いを頼りあったビジネスパートナーなのに、どこでボタンの掛け違いがあったのか…なんとも寂しい関係だ。

阿宝が和平饭店に戻ると、邮票李が待ち構えていた。邮票李は阿宝のために强总の動向を探っていたのだが、南国投が雇った香港の弁護士が和平饭店に泊まっていた事を偶然知ったのだ。弁護士たちが泊まっていた部屋のゴミからシュレッダーの断片をつなぎ合わせると652という数字が確認される。652というと申北电器の株式番号だ。强总率いる南国投は申北电器に投資するつもりなのか?しかし阿宝は、プロの弁護士がこんな記録を残すとは思えない、阿宝たちへの撒き餌(罠)に違いないと考える。そしてそれを確かめるため、李李に会いに行くのであった。

阿保と李李は羊しゃぶしゃぶの店・新兰居で落ち合う。そこで李李はウォーレン・バフェットの言葉を引用し、强总は上場企業の買収(TOB)を目論んでいることを示唆する。阿宝は、强总は上海市場をかき乱す事で利益を得ようと思っていたため、まさかTOBが目的だと知り驚く。そしてTOBの条件に適う会社は4社しかなく、6と5の数字を証券番号に含む申北电器と深华を除くと603か601しか残らない。果たして强总が狙っているのはどちらの会社なのか。内部情報を提供するよう李李に求めると、30万元を手付金として支払うよう要求するのであった。

そして蔡司令と强总はお互いスパイを送り込み、お互いの動静を探り合う。

1991年3月3日、この日は中国が北京にオリンピック誘致の結果が出る日であった。国民みんながその結果に注目している。当日、强总は至真园に個室を予約しており、李李と話し込んでいる。二人は五年来の関係だが、强总は私情に流され二人の信頼関係を裏切らないよう注意する。李李は强总が自分の事を見下したと受け止め怒り心頭、当月の至真园での支払いをチャラにし、もう至真园に来ないように言う。强总は去り際に食事代のお礼に証券番号601を李李に勧める。

その夜阿宝と李李は再び羊しゃぶしゃぶの店で落ち合う。李李は前回受け取った30万元の前金を返す。阿宝は李李に株取引の協業を持ちかける。資金は阿宝が拠出、李李が情報を提供し、儲けの15%を李李が受け取り、万一損失が出ても全て阿宝が被るという提案だ。李李は18%の取り分で合意し、保証金として30万元の小切手をまた受け取る。そして「就像你们上海人说的,我是三六九抓现钞的人(私はあなた達上海人が言うところの現金を重視する人)」と言う。二人は、阿宝が一晩考えて今日の条件で良いならまた明日店で会い正式に協業を開始する事とする。

その頃、夜东京に强总がやってくる。强总と玲子は昔からの友人だったのである。二人は久しぶりの再開を大いに喜ぶ。玲子が銀座で働いていた頃、强总はインターンの学生として日本におり、そこで知り合ったのだ。强总は名刺を渡し、今では上海で一番のトレーダーになったと豪語する。そして夜东京が正式に再オープンしたら客として来ることを約束する。

翌日、阿宝は約束通り羊しゃぶしゃぶ店で李李を待つが、結局李李は現れない。実は李李は先に到着していたものの、强总の「裏切りは許さない」という言葉や、A先生への思いを振り返り、結局阿宝と会わない事にしたのだ。李李は至真园へ戻ると部下の敏敏に、証券番号601号の株を毎日5万株も買うよう指示する。そして阿宝にも同じ株を勧めるのだ。阿宝と蔡司令は李李がくれた情報を信じるべきが議論するが、阿宝は强总がハメようとしているに違いないと考え、逆張りで603の株を買う事にするのであった。1993年、中秋节を翌日に控えたこの日、阿宝と强总の戦いの火蓋が切って落とされるのであった。

第21話へ続く!

本記事はhttps://tvmao.com/drama/YG0jXGVl を参考にしています

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