このシリーズでは2024年に中国で大ヒットしたドラマ「繁花」のあらすじを紹介して参ります。今回は第11話の解説です!
第11話では李李の過去が少しずつ明らかに、そして陶陶が大ピンチに…!!
第11話あらすじ解説
第11話 登場人物
役名 | 役者 | 補足 |
阿宝(宝总) | 胡歌 | 経済発展の波に乗り成り上がったビジネスマン |
爷叔 | 游本昌 | 阿宝のビジネスの師匠 |
玲子 | 马伊琍 | レストラン夜东京の女主人。阿宝と共同経営している。銭ゲバ |
汪小姐 | 唐嫣 | 外贸总公司のスタッフ。阿宝のビジネスパートナー |
李李 | 辛芷蕾 | レストラン至真园の女主人 |
范总 | 董勇 | アパレルメーカー三羊の社長 |
陶陶 | 陈龙 | 阿宝の親友。魚の卸屋 |
葛老师 | 陈国庆 | 玲子,陶陶たちの近隣住民、家主。本職は弁護士(?) |
菱红 | Papi酱 | 玲子,陶陶たちの近隣住民。アクセサリショップを営む |
魏总 | 郑恺 | 毛皮商人 |
小阿姨 | 朱琳 | 苏州から陶陶たちの近所に越して来た中年女性 |
卢美琳 | 范湉湉 | レストラン金美林の女主人。ジャイアンみたいな強烈キャラ |
敏敏 | 李玲 | 至真园の従業員。小江西の姉貴分 |
あらすじ
李李の1992年の回想シーンから始まる。李李とある男性が深圳の波止場で別れを惜しんでいる。二人はしっかりと抱き合い、恋人関係にあるのは明白だ。男は教訓以外は全て忘れてここを去れ、と言う。李李はそんな事はできない、覚えているべき事はずっと覚えていく、と応える。この男がA先生なのか…果たしてこの二人の関係は?
場面は1993年に戻る。阿宝は至真园へ到着、4階の最高級の個室へ案内される。李李に何を注文するかと訊かれると、阿宝は今日は飯を食べに来たのではない、无事不登三宝殿(用事があって来た)だ、と返し、おもむろに「A先生を知っているか」と李李に尋ねる。李李は笑みを浮かべながら落ち着き払って「知らない」と答える。本当に知らないのだろうか…?
1990年12月、深圳証券取引所の仮営業開始以降、深圳に株取引のブームが訪れ、金融知識を持った人たちが深圳に集まった。A先生はそんな人たちの中の風雲児で、レバレッジ取引に長けていた。深圳証券取引所が新規の株式発行を拡大した後、A先生のファンドは大損を被り、安価で株を売却する事となった。阿宝はその株を買い取った人たちの一人だった(ここに阿宝とA先生の因縁がある)。その後A先生の消息は不明。阿宝は李李が深圳から上海へ来たことを知っており、また(至真园に入り浸っている)深圳の輩たちとの不明瞭な関係を疑わしく思っている。A先生との関係が李李を上海に赴かせたのでは。この時の回想シーンで李李は、マカオ・リスボンカジノの10万香港ドル(?)の引き換えトークンを持っている。10話でも登場したアイテムだ。A先生が李李のためにあげた資金だと思われる。
A先生の事を訊くためだけに30万元(10話に登場した杜总の借用証書)をくれたのか、その価値はあるのか?と李李が訊くと阿宝はその価値はあったと言い至真园を後にする。
阿宝は李李が嘘をついている、A先生のことを知っているはずだ、と爷叔に愚痴る。爷叔は阿宝に、黄河路のことには首を突っ込むな、南京路での洋服ビジネスに集中するよう言う。そしてもし半年以内に30万元を返してくれなければ退職する、と。阿宝は三ヶ月で充分だ、と言う。その日に三羊ポロシャツの在庫が届き、翌日より上海全面に展開するのだ。
三羊ブランドの社長、范总は40万着分の貨物を上海へ手配、うち2万着を自ら沪联商厦の张总と搬入する。メディアによる取材も手配済みだ。范总は人生の絶頂を迎え満面の笑みだ。
1993年2月20日、南京路にある3つの百貨店(沪联商厦,中百一店,和欣世界)により、40万着の三羊シャツが上海の五大商圏エリアにて販売された。お客さんはこぞって三羊シャツを買い求め、范总は中国人による、中国人が誇りを持てる上海のブランドを打ち立てられた事を誇りに思う。売上は1000万元を突破、阿宝たちも大喜びだ。普段あまり感情を表さない爷叔もガッツポーズだ。
阿宝,范总たちは三羊ブランドシャツの販売成功祝賀会を開く。全国の卸業者が三羊シャツを取り扱わせてくれ、と阿宝や汪小姐にまとわり付く。二人は祝賀会で来賓に揉みくちゃにされ、二人で会場を後にする。夕暮れの南京路でふと見つめ合う二人…二人の笑顔が眩しい。もう付き合っちゃえよ、って感じ。また沪联商厦の徐总は阿宝に、范总が直売を始める可能性もあるから気を付けろ、と忠告する。果たしてそのような事はあるのか。
夜、阿宝は夜东京で好物の泡饭を食べている。玲子は阿宝に、三羊シャツの二次代理にさせろ、と要求する。飛ぶように売れているのを見て、玲子も一枚噛みたいのだ。阿宝は玲子に夜东京の経営に集中するようにと返す。
その頃陶陶は入れ込んでいる小阿姨との麻雀を終え帰宅しようとするが、小阿姨に部屋の鍵を渡される。部屋の鍵というこの手榴弾の導火線は三週間前に陶陶が小阿姨にあげた上海ガニである。三週間前、陶陶は四杯の上海ガニを小阿姨に贈る。
女人打分最重要,吃到肚子里最实惠
女は身なりが一番大事だ、でも食う物はもっと実際の役に立つ
などと言い、陶陶は小阿姨に言い寄る。ちなみにこのセリフ、原作で陶陶が店に来たお客さんに言うセリフと一字一句同じである、こういったところに原作のオマージュがあるのだ
この時小阿姨は住所が書かれた紙を陶陶に渡す。後日陶陶が指定された住所に行ってみると、小阿姨たちが麻雀をしている。ここから夜な夜な陶陶は小阿姨との麻雀にハマる事になるのだ。その後陶陶は偶然を装って夜东京で小阿姨と落ち合ったりするようになる。陶陶には芳妹という奥さんがいるが、夜な夜な身体を求められ陶陶はうんざりしており、小阿姨との新たな出会いに胸を踊らせているのだ。二人の出会いは1986年に遡る。二人は市場で出会い恋に落ちる。二人は2年後に結婚するが、芳妹は流産してしまう。以降、芳妹はずっと子供を欲しがるのだが、陶陶は自由気ままに生きたいと思う。そこで小阿姨と出会い第二の青春が訪れたと感じるのであった。陶陶は小阿姨にもらった鍵で小阿姨の部屋に入ろうとするが、芳妹を裏切る最後の踏ん切りが付かず逡巡を繰り返す…この時に流れる「我是一只小小小小鸟~(俺は自由な一羽の小鳥だ)」という歌が陶陶のシチュエーションにハマって面白い
阿宝と汪小姐のところには毎日三羊シャツの代理店になりたい、という人たちが途切れなく来ている。爷叔は范总が阿宝を飛ばして直販を始めるのではと心配しているが、阿宝は汪小姐が范总をコントロール出来ると考えている。二人の関係は良好、また范总が海外に輸出する際も汪小姐のサポートが必要だから。実は范总が三羊シャツの取引を外贸公司に持ち込んだ先は汪小姐の同僚・梅萍だった。その後この案件は汪小姐にアサインされる、梅萍は自分に運がなかっただけ、と述べるが、汪小姐な対する妬みを隠しきれない。爷叔も周りの妬みを買わなければ良いが、と心配する…波乱の予感が…
そんな頃、魏总が毛皮のビジネスを外贸公司に持ち込み汪小姐に協業を打診するが、あえなく拒否される。それを見た梅萍は魏总に自分が協業してあげると打診するが、魏总に力不足のやつとは組めない、と一蹴される。梅萍の悔しさがさらに増長されるのであった。
その日李李は范总のために至真园の最上級の個室を用意する。深圳から李李のビジネスパートナーが来る事になっており、范总との商談が予定されているのだ。李李は潘经理に当日の商談は極秘だ、と念押しする。そして李李は阿宝に鲇鱼(ナマズ)を送り届ける。受け取った爷叔はその意味をすぐに理解する。
阿宝は陶陶に火遊びはやめておけ、と勧告する。陶陶は鍵は(自分の商材の)魚の中に隠してあるから大丈夫だと言うが、よりによって芳妹がその魚を調理してしまう。芳妹に誰の鍵か問い詰められる陶陶、とんでもない修羅場となる。芳妹に責められて青ざめる陶陶、このシーン本当に笑える。小阿姨は部屋を追い出され、陶陶の第二の青春はここで終わる。
李李は至真园で阿宝からの反応を待っている。ナマズを送った後、何らかの連絡があると思っているのだ。至真园では南方投の张总が李李と阿宝の関係を嗅ぎまわっている。そして阿宝が至真园へ到着、李李にナマズを返却する。李李にナマズを送った意味が分かるか問われると、阿宝は分からないフリをする。二人は羊鍋のお店・新兰居へ移動、李李が阿宝にナマズの意味を伝える。外国人が鮭を養殖する際、鮭をよく肥えさせるために攻撃的なナマズと一緒に飼うんだ、と李李は説明する(鮭はナマズから逃げなくてはならないのでよく運動するのだ)。李李は阿宝に、私が第二の金凤凰になるのを心配しているのか、と訊くと阿宝は金凤凰なんて知らない、ととぼける。
第12話へ続く!
本記事はhttps://tvmao.com/drama/YG0jXGVl を参考にしています
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